生まれてきた宿命を変えるなど
できるはずもなく
道具として生まれ落ちたからには
そのように生きるほかないと
頭ではわかりながらも
一応 心とかいうものを抱えている
一人の人間であるから
何だかわかりもせず
ただ愛とかいう目に見えない
とてつもなく不安定で
しかしながら
とてつもない生きることに
許しを与えてくれるものを
途方もなく当てもなく求める
道具としての宿命を背負っては
何をして祈ろうがもがこうが
それは遥か彼方
叶わぬことと知りながらも
少しの
人間として生きているという
ただ少しの理由のために
奇跡とかいう幻想に
胸を踊らせてしまうのか
その後に待つのは
後悔と哀しみと
深い空虚だというのに