バージンロード

鈍色の空が嘘のように

最上の笑顔をたたえる君

僕は上手に笑えてるかな？

深い闇を抱えながら

君が歩むバージンロード

その隣に僕はいない

月日を数えてた

あの日から

それでも時はのろのろと

僕の前を通り過ぎてくれない

「時が解決してくれる」

誰が言ったんだっけ・・・

幸せで残酷な言葉に身体預けて

僕は何処へ逃げようか

君が歩むバージンロード

霞む心に瞳が滲んだ

白は嘘、黒は真実

この胸にある全てを吐き出したら

漆黒に塗り潰された世界に堕ちるだろう

光の届かない影の中を彷徨い歩いて辿り着いた白

それは一瞬にして黒に色を変える

雫が伝い堕ちながらも氷に変わり

この身は闇に染まってく

偽りで塗り固められた世界は

瞬間 暗い 黒い 本音を映し出す

真実を求める心身を本音の黒に染めて

白き世界に身を埋める

幻想に心を沈める

息苦しさに立ち上がり

僕は三度(みたび)黒き世界に身を投げる

瞳の奥

俯いた瞳を揺らして呟いた「おめでとう」

君はまるで気付かないで「ありがとう」って無邪気に笑う

仄暗い心を押し込めて

瞳が見えないように作った笑顔

今にも溢れ出しそうな想いを隠して

わかっていた 初めから

わかっていた いつだって

差し伸べる手は見えることはないと

キラキラした笑顔に囲まれながら

引きつった笑顔を必死にキープして

もう心を表情に投影しないと決めた

傷ついても 人知れず貴方を愛せたから きっと幸せ

想いが届かなくても

見返りは求めないという使命を感じたから

これから

誰かを愛さなくても きっと幸せ

誰かから愛されなくても きっと幸せ

言い聞かせるように小さくなった心に呟き

遠ざけてた運命を引き寄せ 穏やかに受け止めよう