2015年5月20日水曜日

マリオネット

駆け抜けていく影は儚くて
腕を掴んでも容易にすり抜けてく

あの日振り向きもしなかった影
なぜ目の前に居るの
今になって手を僕を引きづりこもうとするの
なんで今さら

もう 時はすでに遅しだ
あの時なら
僕を取り込むことが出来たのにね

知ってしまった僕はもう
マリオネットにはならないさ

お前の影に取り込まれた魂を
奪ってやるさ ひとつ残らず

魂を吸い取られたマリオネットに
心意思(ギフト)を送るよ
瞳に表情(いろ)を取り戻すまで

2015年5月19日火曜日

光へ

対立は怒りを生み
怒りは悲しみを生み
悲しみは涙の海を作る

流れ流れゆく時の中で
痛みに手を差し伸べ
逝けるだろうか

暴力に目を伏せることなく
精神を病み狂うことなくこの魂は
この魂は何処までいつまで耐えられる?

食い縛り
立ち向かうことなく
ただ食い縛り
新たな闇を生まずに

光へ
より多く闇から光へと
手差し伸べ引き寄せられる?

闇に引きづり込まれぬよう
闇に引き戻されぬように

2015年5月17日日曜日

心愛

どれだけ歩いたんだろう。
雨の中、傘もささず。
びしょ濡れなのにそれも感じられないほど、心が濡れてる。

「人を愛したことないでしょ?」
愛してる人にさっき言われた言葉。
深く深く抉られた心で、
「あはっ、そうかもね。」
って笑った。悲しくて哀しくて、虚しさが空間を支配した。

必死でヘラヘラして、何事もなかったみたいに飲んでたけど、
無邪気に笑う君を見てたら、いてもたってもいられなくなって、
「明日早いから、もう帰るね。」
って嘘ついて店を出た。

それからずっと雨の中を歩いてる。
何時間歩いた?此処は何処?
人恋しくって、誰かの胸で泣きたくって、スマホを取り出したけど、
こんな時に連絡する人もいないんだって、今更気付く。
「あはっ、人を愛したことのない冷たい人間だから当たり前か。」
自嘲したらとめどなく涙が溢れた。

「奪いたいって思うくらいじゃないと愛じゃない。」
なんて、そんなこと誰が決めたの?
奪えるくらいなら奪いたいと思ったこともあった。
でも、そんなことして愛する人の笑顔が消えるのは嫌だから、ただ幸せを願いたいのに。
ただ幸せを願うことは愛じゃないの?
愛する人が愛する人と幸せになれるように願うことが愛じゃないと言うなら、何だって言うの?

一人泣き崩れて、もうこのまま溶けてなくなってしまえればいいのにって思っても、
この強情な魂はなくならなくて、馬鹿みたいに、日々に戻ること繰り返す。

明日からも笑えるかな?
君の前で、傷広げながら。
心、壊れるまで。

2015年5月15日金曜日

街角

足速に過ぎ去る日々に抵抗するみたく
一人立ち止まった街角

人の波は冷たくて
機械のように決まった方を目指し歩いてく

微かな抵抗に気付いたのは君
この胸の僅かな歪みに気付いたのも君

僕の手をすり抜けていかないで
強く握れば握るほど
君が消えちゃいそうで
不安に呑み込まれるんだ

僕の行く道に付き合わせて
ごめん
外れた生き方させて
ごめん
君の中にもある微かな抵抗も
君の胸の僅かな歪みも
すべて包み込むから

僕の心から逃げてかないで
抱きしめても抱きしめても
君を確かめるには足りなくて
今日も一人立ち尽くす街角

2015年5月11日月曜日

天空に白、地には黒

天空に描かれた天使
堕ちてこないで 僕の手の内

黒を羽ばたかせ地を這い回る
刻まれるのは憎しみや怒り

白を羽ばたかせ空を駆け巡る
描かれるのは愛情や慈しみ

相容れない容姿(すがた)を
瞳は何処まで追いかけるの

耳を塞ぎ 瞳(め)を閉じ 心の鍵を閉めても
いつの間にか襲いかかってくる闇を
打ち負かすことなどできないと
無常が黒い雨を堕とす

僕は救いを求めるだろう
君の白が黒に侵されないように

微笑(え)みを消し去り 氷になろう
冷たい冷たい氷のように
偽物の微笑みを携えて
僕は汚れなき君を突き放す

2015年5月8日金曜日

ダバダ

色とりどりの音がクロスしてく
BPM92から208まで

煩悩へ本能と手つないでさぁ
どうなのさぁ近頃さぁ

何処ぞのサーカスが近づいて遠ざかって
戯けた心が踊りだす

ラララって言ったら
ラララって踊る
タタタって打ったら
タタタって鳴らす
そんな関係が心地良いでしょ

ラララタタタダバダって刻んでこう
ナナナパパパバダバって向かってこう
見えない明日にダバダってステップ

2015年5月6日水曜日

黄金の月

堕ち行く黄金の月に想いを馳せ
心、のばした

暗がりを行く僕の足跡
眩しく照らすのは誰
何処へ導かんとするのか

飛び出してきた光でやられた瞳で
何処へ行けというのか

次元を歪めた光は
神経を破壊するように螺旋を描く

渦に巻き込まれた躰は
抜け出せないまま
放り出されるまで運命に操られる

朽ち行きながら
届いた光を瞳に閉じ込めて