どれだけ歩いたんだろう。
雨の中、傘もささず。
びしょ濡れなのにそれも感じられないほど、心が濡れてる。
愛してる人にさっき言われた言葉。
深く深く抉られた心で、
「あはっ、そうかもね。」
って笑った。悲しくて哀しくて、虚しさが空間を支配した。
必死でヘラヘラして、何事もなかったみたいに飲んでたけど、
無邪気に笑う君を見てたら、いてもたってもいられなくなって、
「明日早いから、もう帰るね。」
って嘘ついて店を出た。
それからずっと雨の中を歩いてる。
何時間歩いた?此処は何処?
人恋しくって、誰かの胸で泣きたくって、スマホを取り出したけど、
こんな時に連絡する人もいないんだって、今更気付く。
「あはっ、人を愛したことのない冷たい人間だから当たり前か。」
自嘲したらとめどなく涙が溢れた。
「奪いたいって思うくらいじゃないと愛じゃない。」
なんて、そんなこと誰が決めたの?
奪えるくらいなら奪いたいと思ったこともあった。
でも、そんなことして愛する人の笑顔が消えるのは嫌だから、ただ幸せを願いたいのに。
ただ幸せを願うことは愛じゃないの?
愛する人が愛する人と幸せになれるように願うことが愛じゃないと言うなら、何だって言うの?
一人泣き崩れて、もうこのまま溶けてなくなってしまえればいいのにって思っても、
この強情な魂はなくならなくて、馬鹿みたいに、日々に戻ること繰り返す。
明日からも笑えるかな?
君の前で、傷広げながら。
心、壊れるまで。
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