当たり前が当たり前じゃなくなってく
その恐怖と言ったらないよな
僕らの世界は保証されているはずだと
傲慢な陰が声高に叫ぶ
ひとつ疑えばまたひとつ
生き永らえるほど増える疑念
終いにゃ全てが疑わしくて
この身さえも嘘か誠か
目に映るものさえも信じられない
疑惑の螺旋に捕まって
ここから逃げたくて逃げたくて
走り出した昨日すら夢か現か
現実とか虚構とか
それすら見えないどつぼに嵌まって抜け出せない
不確かな意識の中見えるのは
雨降る夜に見る月
種を蒔け 種を蒔け
心削って種を蒔け
いつか いつの日か
消えていくまで種を蒔け
咲くかわからぬ種を蒔け
止まらぬ優しさとか
ブレーキのない凶暴とか
背中合わせに綱渡り
果てしないか儚いか
それすらわからぬ夢を見て
目覚めの気怠さに胸を寄せ
踊る光りが反射する
目に映るものは真実と
言ってしまえば嘘っぱち
真実などは藪の中
深く赤黒い藪の中
種を蒔け 種を蒔け
命削って種を蒔け
どちらが先かわからぬが
無駄という名の花咲かせ
徒然に時色淡く
輝く日々にさよならを
来るかわからぬ明日を想うは
闇に紛れた黒い陰影
乱れぬ息は遠い目をして
我ここにあらずと喚き立て
崩落する精神は脆く浮かび
暗黒の空に消えて逝く
泣き叫ぶ声は
何処へも我を導かず
ただ其処に在るだけ
届くはずもない
内から出ずる闇など・・・
真っ暗闇を進む 進む
どこまでも どこまでも
僕はきっと
この先ずっと
キラキラした時代は
どこに行った
どこに消えた
出逢えぬまま消えゆくとわかりながら
どこで捨てた
どこで消えた
闇すらも明るく思えて薄ら笑い
馬鹿みたいな話だ止めどもなく
儚いとか少し美しげな何かじゃなくて
どうしようもなく黒い黒い中に居るんだ
真っ暗闇を進む 進む
いつまでも どこまでも
僕はずっと
この先きっと
にわかに騒ぎ出す木々を
霞め往くさえずり
揺ら揺らときらめく色が
瞳(め)に入(い)るときにはもう遅いの
過ぎてく影を見ながら憂うのは
君か 僕か
時に虹を架け
ワープでもできたら間に合うのかな
止まらない日々を
止まらない明日を
掴まえられぬまま僕だけ立ち止まる
この世界に君 残したまま
おしゃべりな風が抜けてくのを
頬で感じながら
ひらひら舞い往く音が
聴こえたときでは手遅れなの
すれ違う匂いに感じる杞憂は
誰のものか
結び目を解(ほど)いて
溶け 流れてたらいいのかな
終わらない日々に
終わらない明日に
辿り着けぬまま彷徨い続ける
君の世界に 僕はいないの
堕ちてく闇に引きづられる
もたつく足では足掻くのままならずに
終わらない日々に
終わらない明日に
辿り着けぬまま彷徨い続ける
止まらない日々を
止まらない明日を
掴まえられぬまま僕だけ立ち止まる
この世界に君 残したまま
君の世界に 僕はいない