2018年10月28日日曜日

愛情を疑う者を人は薄情者と呼ぶのでしょう

ある日開いた1ページ
そこにあるのは尖った刃
捲る度に大きくなる刃は
知らずこの心(み)傷付ける

いつの間に空いた穴は
赤黒い涙貯め
溢れ出さないように
また深くなっていく

愛情を疑う者を
人は薄情者と呼ぶのでしょう
どれだけ傷を抱えているかなぞ
憂慮することもなく

一足一足進めれば
沼にはまっていくように
下へ下へと
少しずつ引き込まれてゆく

いつの間に開いた罅(ひび)は
光る刃を受け入れて
抉るように刺さるそれを
易々と飲み込んでゆく

愛情を疑う者を
人は薄情者と呼ぶのでしょう
どれほど痛みに耐えてきたかなぞ
ついぞ知ることなく

悪意浴び続けた泉に
咲く花は無いというのに

愛情を疑う者を
人は薄情者と呼ぶのでしょう
負った傷癒すことすらままならず
堪え忍ぶ心なぞ知る由もなく

2018年9月21日金曜日

命の刻


時を駆けるような夕空
瞬く間に過ぎてく日々

足りない時間(とき)が

思い人ふらり
幻想のように現れ
悔いだけを残して消える

過ぎ行く時を指折り数えた
それはすぐに早くなるのに

虹のように姿を消す

燻る熱はどうしようもなく
体内を駆け巡る

焦りだけが焼け残る

消えたい消えたい
生きたい生きたい
矛盾に苛まれ

足りない足りない
命の刻(とき)が

2018年8月15日水曜日

恋刹那


眩しいくらいの冬空
乱反射する煌めき
艶めく肌に魅える輝き

許容範囲など遥か超えて
瞬く間に通り過ぎる日々よ

ありもしないと最初から
諦めてた日々取り戻すように
ひとときの夢と知りながら
鵜呑みにしてしまおう
今は

薄暗く淀んだ過去(せかい)
差し込んだ灯火は
吸い込まれそうな瞬き

微睡みの余韻に惹かれて
愛しさは銀河さえ超えていく

掴み取ろうと誓いながら
心支配してた諦め投げ捨て
ひとときの夢にはしないと
真新しい近い胸に
君と

たとえ信じ難くとも
この手離すつもりなどないと
教えてくれる温もり

たとえ信じ難くとも
微かに見える不安さえも
呑み込んでしまおう

掴み取ろうと誓いながら
心支配してた諦め投げ捨て
ひとときの夢にはしないと
真新しい近い胸に
君と

ありもしないと最初から
諦めてた日々取り戻すように
ひとときの夢と知りながら
鵜呑みにしてしまおう
今は

2018年7月29日日曜日

Music

この恋 一方通行 いつまでも どうしたって
振り向いてもらえやしないんだ

努力が足りないのかな 僕の
どんなに思っても届かない僕の思い
君にはまるで聞こえてないみたい
視線すら分けてくれやしない

どうしたらいい?
何を直せば君はこっち 見てくれるの?
ひと目でも

この恋 一方通行 いつまでも どうしたって
振り向いてくれないんだ 君は

ねぇMusic どうしたらいい?
君振り向かせたいんだ 一度でも
それでこの身朽ちても

愛してくれなんて言わないから
振り向いてくれないか?
ねぇMusic

2018年6月29日金曜日

遠くの空に泣くのはなぜ? 遠くの海に笑うのはなぜ?

遠くの空に泣くのはなぜ
溢(こぼ)した涙はどこへ行くの?

その心 閉ざしてしまったのは
疲弊していく日々の中で見た闇
嘘が嘘つきを呼んで
黒に黒を上塗りしてく

嘲笑の波に埋もれて
このまま死んでしまうの?

遠くの海に笑うのはなぜ
誰に向かって微笑んでるの?

何度洗い流しても消えない
穢れに狂い果てた先の光
偽りに照らされて
開かなくなった瞳

遠くの空に泣くのはなぜ
溢した涙はどこへ行くの?

虚構の世界でどこへ行くの?

2018年2月24日土曜日

洗い流してくれないか
この涙も 穢れた魂も
明後日を生きるために
せめて

雨よ
洗い流してくれよ
涙じゃ
流せないから
赤黒く染まった心臓
半透明にするくらい

天井に伸ばした
わけもなく伸ばした
その手掴みたくて
ただ

雨よ
洗い流してくれよ
光じゃ
流せないから
青白く光る闇を
歩いてくみたいに

白と黒の間
佇めよ
倒れるまで

雨よ
洗い流してくれよ
涙じゃ
流せないから
赤黒く染まった心臓
半透明にするくらい

雨よ・・・
洗い流してくれよ
光じゃ
流せないから青白く光る闇を
歩いてくみたいに